ヘンリーⅧと 6人の妻たち
2007年 03月 06日
少し前になりますが、テイト ブリテンで行われ
ていたホルバイン展に行きました。
ハンス・ホルバインはドイツ生まれでチューダー朝の
宮廷画家として活躍しました。
特にあの悪名高きヘンリーⅧやその妻達を描いた事でも有名です。
ホルバイン展では、トーマス・モア家の人々のポートレートや
画家としてだけでなく宝石やシルバーウェアーのデザインなど
彼の多才な才能がわかる特別展でした。
また彼の描く人物像を見ているうちに、ヘンリーⅧの6人の妻を
調べてみたくなりました。
第一番目の妻 キャサリン オブ アラゴン(1485~1536)
もともと、ヘンリーⅧの兄アーサーと結婚するも兄の急死で
1509年にヘンリーⅧと結婚し、娘メアリー(後のメアリーⅠ世)を
もうけるが1533年に結婚の無効を突きつけられ、キンボルトン城で亡くなる。
第二番目の妻 アン ブリーン(1507~1536)
一番目の妻キャサリンの女官で、彼女との結婚のため、ローマ・カトリック教会と
訣別して、1533年に結婚する。
娘エリザベス(後のエリザベスⅠ世)をもうけるが、1536年に姦通罪にて
処刑される。
第三番目の妻 ジェイン シーモア (1509~1537)
アン ブリーンを処刑した翌日、ハンプトンコート宮殿で結婚の
誓約をし、その翌年待ち望んだ男子エドワード6世を産むが
その12日後に亡くなる。
第四番目の妻 アン オブ クレーヴス (1515~1557)
ドイツに行ったホルバインの描いたアンのポートレートで
結婚をするが、実際の容貌を不満に4ヶ月で婚姻は解消される。
その後、リッチモンド宮殿に過ごしウエストミンスターアベーに葬られる。
第五番目の妻 キャサリン ハワード (1521?~1542)
2番目の妻アン ブリーンの従妹である彼女は、1540年に結婚。
しかし、その2年後姦通罪でロンドン塔で処刑される。
第六番目の妻 キャサリン バー (1512~1548)
二回の結婚暦のある未亡人、1543年晩年のヘンリーⅧと結婚する。
エリザベス、メアリー、エドワード6世の養育をし、王から信頼を得ていた。
1547年に、ヘンリーⅧが亡くなった後、ジェイン シーモアの兄
トーマス シーモアと再婚し出産するが、産後の肥立が悪くその翌年に亡くなる。
1547年、55歳でヘンリーⅧは亡くなり、息子のエドワードは9歳で
エドワードⅥとして即位するが、15歳で亡くなる。
その後メアリーⅠ、エリザベスⅠと王位は継がれて行った。
イギリスに暮らすようになり、教会などを訪れるたびに耳にする
ヘンリーⅧの名やローマ・カトリックとの訣別、修道院破壊と没収の
陰に生きた妻達は、はたしてひと時でも幸せを感じた時期が、あったのかどうか
解りませんが、肖像画の中の妻達の表情が一様に憂いを帯びていると
感じるMrs.Yなのでした。
by mrsylondon2005
| 2007-03-06 18:27
| 歴史